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2021年1月29日金曜日

さよなら資本主義その3

  「100分で名著 マルクス資本論」が18日に放送がありました。今回はちょっと難しかったです。資本論の原文でいうと第4編 相対的剰余価値の生産だと思います。何故、難しかった、というのは、斉藤さんの言い方は相対的剰余価値の生産だけではなく、絶対的剰余価値の生産のなかの第5章労働過程の含んでいるからなのです。斉藤さんは資本論を読むうえで数々の資本論の章をよく読んでいるのはその通りですが、それを今回の資本論を読んでいない人にもかみ砕いて説明しているからなのです。

  今日は「クソどうでもいい仕事」が何故増えているのか、これがテーマになっていました。前回の何故労働の(特に日本では)長時間労働が続くのか? がテーマでした。資本論でいうと第3編絶対的剰余価値の生産が課題でした。これは労働時間を増やせば剰余価値が増やせることを指します。ところが今回は第4編相対的剰余価値の生産が課題です。ここには大工業がててきます。今でいえばイノベーションの時代です。個々の資本家は生産している商品の価値、価格を安くすることに一生懸命です。安くすることによって、同一の商品(資本家)を出し抜こうということになります。そこで大工業をアップデートすることになります。資本家Aはシャツを手縫いで10,000円の値札をつけ販売します。資本家Bはミシンを発明し(生産力が上がった)1,000円の値札をつけ販売するとしましょう。10、000円より相当安いから、10,000より安く5,000円で販売しますが、これで資本家Bの剰余価値は資本家Aの剰余価値より高い利益(利潤)が生まれます。これを特別剰余価値と言います。

 しばらくすると、同じ商品(シャツ)を作っている資本家は我も我もとミシンを買い、シャツを作るようになると、特別剰余価値は消えてしまいます。ここで起こるのは賃労働者の賃金が減ることです。ただこの動きは労働者は生活手段を求めて労働しているのでシャツだけでなく、様々な生活手段が安くなることです。相対的剰余価値の生産はこのことを言っているのです。労働者の賃金とは1日の労働を再生産するため、労働者の生活手段には次の一日の労働がまた発揮されなければなりません。だから賃金には例えば家族と自分を養うこと、食料、休憩、衣料、なども含まれます。

 前にイノベーションと言いました。これが「クソどうでもいい仕事」にどう繋がるのかは次回にします。


 

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