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2018年1月29日月曜日

経済は「外交・安全保障」と表裏一体?政府も日銀も破綻する?」 「経済を読む会」浜矩子×小森陽一対談からの抜粋③


経済は「外交・安全保障」と表裏一体?
 
小森 予算の財源をどうするのかについて、思考停止してしまいそうですね。
 浜  ・・・ふつう借金をする側は「いくらなんでもこんなに借金しちゃまずいかな」とか「借金の半分くらいは4,5年後には返し
    た方がいいかな」と言うようなことを考えるものですが、そういう発想を一切持たなくなってしまう。そんな心配をしない
で済む体制を作り上げようとしている、そうに違いない。
 安倍政権のもとで日本全体が「国策会社大日本帝国」化していくことがとても危惧される。「強い日本を取り戻す」その後も、強さと力に固執する言い方が所信表明や施政方針演説で繰り返されている。2015年の訪米時には、「私の外交・安全保障政策は、アベノミクスと表裏一体であります。」と明言した。GDPを増やしていくことで「防衛費をしっかり増やしていくこともでき」ると述べている。つまり経済政策を安全保障政策のお先棒担ぎに使っているのだ。安倍が言うのは「戦後レジームからの脱却」であり、戦前に回帰することである。富国強兵の名のもとに「働き方改革」「一億総活躍」だ。戦前の国民総動員体制を作ることである。だから待機児童がいても、そんなことには歯牙にもかけない。それが自民党・公明党がやっていることだ。

 
政府も日銀も破綻する
 
 小森 金融当局と財政当局を一体化してしまうと、いくらでもお金はつくれてしまう。つくれるだけつくってしまえばいいという、おそろしく無軌道な体制ですね。

 浜  もともとチーム・アホノミクスは日銀を政府のための御用銀行として使いたいと考えてきて、それを実行してきたわけですけれど、ここにきてノーベル経済学賞をもらった学者先生が言っていることと一致するみたいだと思ったものだから、喜び勇んでしまったのでしょう。関連で申し上げれば、2017年の施政方針演説では、それまで一応言及されていた「財政健全化」という言葉が完全に消えてなくなりました。
 
 
2020年度までにいわゆる基礎的財政収支を黒字化すると言ってきた。それは借金とその元利返済を除いた財政収支である。それが2017年の施政方針演説からは、それも消えてしまったのだ。政府と日銀は「連結決算で考えていい」という話は、これと完全に表裏一体の関係である。それは確実に日本という国の国家財政が破綻する、という事である。また日本銀行も破綻の危機になるという事である。
 小森 フェイク政策、ポスト・トゥルースが何を連れてくるのかがよくわかりますね。
 浜  自分の政策で自己破綻してしまうのに、そこをなかったことにするために強権を発動する。非常に子供っぽいやり方です。
    この種の幼児的狂暴性が一番手に負えない。・・・
 そこで安倍デンデンは自分の言っているウソ八百を自分で信じる世界に行く、「自分のファンタジーを信じない奴らはみんな敵」だと見なす攻撃性がある。ん?

 

 

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